世界 〜僕の日記・迷走編〜におけるえんどうまめの行動心理

 今回から 「 光と影の世界 」 における、まめっちの奇蹟を考察しようと思う。
時期で言うと、まめっちが警察から解放され、再び 「 希望の世界 」 へ足を踏み入れる頃からだろうか。
 では、早速見てみよう。


手がかりの探索
 巧みな話術で以って、なんとか警察 ( 恐らく神奈川県警 ) から身柄を解放されたまめっち。
家に着くと、すぐにパソコンを起動させ 「 希望の世界 」 へ繋ぐ。しかし、かつて 「 希望の世界 」 があった所には何も無かった。
まめっちは画面の前でひっくり返ったに違いない。
なんで消えてるんだろう。sakkyは何処にいったんだろう。そんな疑問が頭の中を回ったはずだ。
そしてまめっちは気付く。
これはsakkyに相応しい男かどうかを試すための試練だ、と。
「 私を愛しているのなら、探し当ててね 」 というsakkyの無言のメッセージを感じ取ったまめっちは、意気込んで 「 希望の世界 」 捜索を始める。
では、どのように探していったかを考えてみよう。
幾つかの方法で探したはずだが、一つずつ挙げていこうと思う。

まず、考えられるのは 「 NSC 」。
ココになら多くの仲間がいるので、誰か一人くらいは移転先を特定して、何かしらの情報を得られる、と思っただろう。
しかし、そこから飛んでも何も無い。それに誰も移転先は分からないらしい。
だったら、もうまめっちにとって 「 NSC 」 は興味の対象から外れるだろう。 「 希望の世界 」 あっての 「 NSC 」 なのだから。
もしくは 「 NSC 」 自体が削除されてから、まめっちが訪れたのかもしれない。
どちらにせよ、「 NSC 」 からは何も情報が得られないのだ。
じゃあ、「 NSCS 」 は?
「 王蟲 」 = 「 sakky 」 という事は、既に発覚しているのだから、「 王蟲 」 側から攻めて 「 sakky 」 に辿り着く事も可能だったはずだ。
しかし、その時にはもう和ジオによって強制削除されていたのかもしれない。
「 NSCS 」 がいつ頃強制削除されたのか。ソレは明記されていないので憶測に頼るしかないのだが、「 sakky 」 が 「 NSCS 」 を更新した事を書いている、5月10日以降という事は確実だ。
そして、まめっちが 「 希望の世界 」 捜索を開始した ( 警察から解放された ) 時期に既に削除を喰らっていたとすれば、大まかに考えて5月10日〜5月22日の間と考えられる。
その二週間弱という事しか割り出せないのが、辛い。
まあ、とにかく 「 NSCS 」 からも何も得られない。
そこでまめっちは一つの疑問を抱く。
「 渚 」 さんと 「 三木 」 君は、どうしたんだろう?
早速メールで 「 希望の世界 」 の行方を尋ねる。 ちなみに、この時は 「 渚 」 さんには 「 TOMO 」 から、「 三木 」 君には 「 えんどうまめ 」 からメールを送った方が返事を貰える確率としては高くなるだろう。
さて、こうなるとメールを貰った 「 渚 」 さんと 「 三木 」 君の反応次第で、話の展開がかなり変わってくる。
「 殺人依頼掲示板 」 の疑惑で 「 sakky 」 との仲に亀裂が入ったと言っても、二人はまめっちの本性を知らないのだから、再び仲直りさせたいとか思ったのではないだろうか。
この事は日記上でも 「 1番怖い 」 事として書かれているのだが、具体的な対処法は省かれている。
「 sakky 」 はどのようにして、この問題をクリアーしたのだろうか。
それに実際では、この時sakkyは 「 えんどうまめは逮捕されているので、あとの二人に移転先を聞く事なんか出来る訳ない 」 と思っているので、そういった対処は何もしていないはずなのだ。
という事は、えんどうまめが 「 希望の世界 」 の移転先を知ったのは、「 渚 」 さんか 「 三木 」 君に教えてもらったという可能性が非常に高いのだが・・・。
しかし、「 三木 」 君はともかく 「 渚 」 さんが 「 sakky 」 に連絡無しで 「 えんどうまめ 」 もしくは 「 TOMO 」 に 「 希望の世界 」 の引っ越し先を教えるだろうか。
それはちょっと考えにくい。
ならば、この場合、まめっちが 「 希望の世界 」 の新URLを教えてもらったのは 「 三木 」 君からという事になる。
だが、この時の 「 三木 」 君の立場も考えてもらいたい。
当時の 「 三木 」 君にとって、一番嫌な事はなにか。
そう。 「 三木 」 君が最も恐れているのは 「 仲間の喪失 」 である。
現実の世界で親友を裏切った事にされ、イジめられ、孤独を味わった彼 ( 彼女 ) にとって、「 希望の世界 」 で出来た仲間はかけがえの無い存在だっただろう。
結果的には 「 えんどうまめ 」 と 「 TOMO 」 が離れていったが、離れていく者を追うよりも、今、目の前にいる 「 sakky 」 と 「 渚 」 さんとのより深い関係を築きたかったのではないだろうか。
となると、「 三木 」 君が 「 sakky 」 に内緒で 「 えんどうまめ 」 に移転先のURLを教えるという行為もあり得ないという事になる。
つまり、「 渚 」 さんからも 「 三木 」 君からも、引っ越した 「 希望の世界 」 の事に関しては何も聞き出せなかったという結論に達するのだ。
もしかすると、「 渚 」 さんと 「 三木 」 君で、「 えんどうまめ 」 や 「 TOMO 」 からメールが来ても、sakkyに自分から了解を得る様に返事を返そうと、口裏を合わせていたのかもしれない・・・。
そう言われても、既にsakkyのメルアドは無効になっていたはずなので、連絡はとれないのだが。
焦る気持ちを抑えるように、包丁を研ぎ、精神を高め、冷静さを取り戻しながら、悩んだっぽい。
「 希望の世界 」 と 「 えんどうまめ 」 を繋ぐ糸を捜し求め、今までのあらゆる事柄を思い出す。
そこで浮かんだのが、「 NSC 」 管理人。 「 ロロ・トマシ 」。
「 ヤツなら何か分かるかも! 」 思い立ったが吉日。早速、調べ上げる。
メールを送ろうとしたが、面倒なのでハッキング ( ハックの方が面倒なのでは?というツッコミはナシで )。
ちなみに、僕はハッキングに関して詳しいわけではないから、こういう風にすぐ行動に起こせるのかは分からないので、「 誰か教えて下さい 」 と 「 ジャンク情報BBS 」 に書き込みたい。
そこで見つけたカイザー君の日記。タイミング良く、カイザー君も 「 希望の世界 」 の追跡を開始した所だった。
いや。カイザー君が追跡を開始した時点でまめっちが 『 カイザー日記 』 を読んでいたのなら、当然 「 希望の世界 」 乗っ取りを阻止するはずだ。
それが行われなかったという事は、まめっちがカイザー君に辿り着いたのは、カイザー君が 「 希望の世界 」 を乗っ取った後という事になるのではないだろうか。
ちなみに、まめっちがいつから日記を読もうが、カイザー君がつけ始めた日にちから読み返せるので、それに関してはこの際問題ではない。
そして、まめっちが 「 希望の世界 」 に辿り着いた日にちは、遅くても7月30日。
その日、もしくはその前日にチャットにて 「 いつまでsakkyでいるつもり?ロロ・トマシ君 」 と発言している所から見て、これは間違いなくまめっちの発言だろう。
さて、ここで渡部さん演じる 「 三木 」 君と我らがまめっち演じる 「 偽三木 」 君が登場し、カイザー君を混乱させるのだが、この辺の事も考えてみよう。
この場合、まめっちが 「 えんどうまめ 」 と 「 TOMO 」 を演じた一人二役ではなく、渡部さんとまめっちが 「 三木 」 という人物を演じている、所謂 「 二人一役 」 になっている。
それを前提として、カイザー君以外の二人の立場から事態を捉えてみよう。

まず、まめっち。
この方が 「 三木 」 を騙った理由は何だろう?
「 希望の世界 」 を乗っ取ったカイザー君こと偽sakkyに制裁を加えたかったから?
確かにまめっちにとって、sakkyは清らかな存在であり、どこぞのガキによって汚されるのは耐え難い事であろう。
それは分かるのだが、まめっちが 「 三木 」 を騙る必要性はあったのかが疑問である。別に他の名前でもカイザー君を追い詰める事は出来たのではないのか・・・?
いや、実際には 「 三木 」 であったからこそ、カイザー君を追い詰められたのである。
そもそもカイザー君の精神異常が始まったのは、渡部さん演じる 「 三木 」 君とカイザー君の勘違いが重なり合ったからなのだ。
後でもう少し詳しく述べるが、渡部さんは 「 sakky 」 を演じている何者かは、亮平君ではないかと疑っていた。
だからこそ、「 虫 」 という特定の人にしか意味が通らない単語を使ったりしたのだ。
かたやカイザー君は 「 虫 」 とは単なる昆虫の事で、まさか 「 三木 」 君の同級生であり、「 sakky 」 の兄である、岩本亮平君のあだ名などとは思っていない。
このすれ違いがカイザー君を狂わせ始めた・・・。
この辺りは原作を読んでもらえれば容易に把握できるであろう。
そこで 『 カイザー日記 』 を読み、カイザー君の精神が不安定な事を知った、まめっちの登場だ。
この両者の勘違いに便乗して、「 偽sakky 」 であるカイザー君をさらに精神面から攻撃し始めようと考えたのである。
しかし 『 カイザー日記 』 を読む限りでは、まめっちにも理解できない事があった。
それが、「 虫 」 である。
「 三木 」 君は、何故カイザー君の行動を知れたのだろう。どうして、紙でぐるぐる巻きにした蚊の事が分かったんだろう。
これだけは考えても分からなかったはずだ。ごく一部の人にしか分からない、暗号のようなモノだったのだから。
でもそんな事は気にせず、カイザー君精神破壊計画を練るまめっち。
ここで有効な手段。それは、本物の 「 三木 」 の様に行動の指摘はできないが、その代わりにハッキングによって個人情報を言い当てる事。
これにより、「 知れるはずのない情報 」 を 「 三木 」 と同じ様に指摘し、カイザー君には一人の人物と思わせる事が出来るというワケだ。
ちょっと分かりにくい説明だったか。
とりあえず、まめっちの思惑通り、カイザー君は 「 三木 」 が一人の人物であると思い込んだ。
結果的にはカイザー君を狂わせる事ができたのである。

さて、次は渡部さんの視点から考えてみよう。
もう少しでsakkyの正体を見破れたのに、「 消えな 」 というメッセージを送られ、その後音信不通になったsakky。
しかしその後も 「 sakky 」 の正体を探るため再び 「 希望の世界 」 をROMってた渡部さん。
そして、カイザー君が 「 sakky 」 を騙り始めたのだが、この時渡部さんは 「 消えな 」 のメッセージを送ったsakky、即ち、虫の記憶を持った早紀ちゃん演じるsakkyと、カイザー君が騙っていたsakkyは同一人物であると思っていたはずだ。
つまり 「 sakky 」 を演じる人物の入れ替わりを知らなかったのだ。
ではここで渡部さんがどの様な行動をとったかを推測してみる。
以前sakkyが熱く語った 「 イジメ 」 の事から 「 sakky 」 の正体は亮平君だと考えた渡部さんだが、当然そんな事はすんなり受け入れられなかっただろう。
なんせ 「 表 」 では亮平君は死亡した事になっていたのだから。
そこで渡部さんは岩本家に乗り込む。家族に聞けば何か情報を得られるのではないか。そう考えたのだろう。
その時に、渡部さんと記憶の戻った早紀ちゃんが出会うのだが、この二人が具体的にどの様な経緯で出会ったかは不明である。
だが、数回会って、互いの信頼関係を築いたのは確かであろう。でないと、実兄をイジめた憎らしいはずの相手に、事の一部始終を話すはずがない。
早紀ちゃんに、『 僕の日記 』 の事、亮平君が生きている事、今は 「 早紀 」 として病院に入院している事、そしてそこまでに至った経緯を聞いた渡部さんは、再び疑問を持つ。
じゃあ、今のsakkyは誰? と。
亮平君でも早紀ちゃんでもない 「 sakky 」 があたかも本物の様に振る舞ってる姿を見て、渡部さんは困惑した事だろう。
正体の全く分からない 「 sakky 」 に対して、どのように接するか。
ここで渡部さんが出した答えは、とりあえず、今まで通り 「 希望の世界 」 を通じて 「 偽sakky 」 と接触し続けてみる事。
しかしこの頃カイザー君は、「 三木 」 を恐れ、チャット室にも入れない状態だった。
渡部さんの 「 虫 」 に対しての発言が、偶然にもカイザー君の行動にも当てはまってしまったのが原因で、だ。
そこで 「 三木 」 君はチャット室で発言をし、sakkyの反応を気長に待つ事にする。
この時の発言が、ポイントだ。
日にちにして、7/28。その時のチャット室には次の様な発言がされている。

「 私は少し勘違いしてたみたい 」、「 でももう完全に把握した 」

この二つの発言は何を意味しているのか。
ここは ( ここも? ) 全くの推測になるのだが、前者の発言は恐らく早紀ちゃんに会い、亮平君が生きている事を聞かされたのを受けての発言だ。
今まで渡部さんは 「 虫 」 としか考えられない人物が 「 sakky 」 として自分 ( 三木 ) と接していた事で、混乱していた。
だが、早紀ちゃんに会い、実は早紀ちゃん自身が 「 虫 」 の記憶を持って 「 sakky 」 を演じていたと聞かされ、そこで始めて勘違いしていたのに気付く。
さらに 『 僕の日記 』 をいうモノの存在を聞かされて ( あるいは見せられて ) 「 希望の世界 」 で起こった出来事の背景、即ち、「 滅望の世界 」 や 「 NSC 」 の存在を知らされる。
これは、早紀ちゃんに聞くよりも、渡部さんが直接 『 僕の日記 』を読んだ方が分かりやすかっただろう。
で、ここでやっと渡部さんが全てを知る事になった。
つまり 「 私は少し勘違いしてたみたい 」 というのは 「 今 『 希望の世界 』 を管理しているsakkyは、亮平君でも早紀ちゃんでもない何者かである事に気付いた 」 という意味を持ち、 また 「 でももう完全に把握した 」 というのは 「 『 希望の世界 』 が引っ越した理由や 『 えんどうまめ 』 達がいなくなった理由を、『 僕の日記 』 から読み取れた 」 という意味を持っているのではないだろうか。
そんな時、渡部さんから言うところの 「 偽三木 」 からの発言。7月30日の事である。
「 いつまでsakkyでいるつもり?ロロ・トマシ君 」
この発言を渡部さんが見ていたのか、それとも見ていなかったのかで話は変わる。
もしも、見ていたとしたら・・・・・。
既にこの時渡部さんは、「 カイザー君 = ロロ・トマシ 」 という事実を 『 僕の日記 』 によって知っていたのだから ( 今までの推論が正しいとすれば )、「 今の 『 偽sakky 』 はカイザー君なの? 」 と意外な事実を知る事となる。
が、それを言っているのは正体不明の 「 偽三木 」 であって、疑わしい事この上ない。
つまり、この発言を信じるか否かで再び話の流れが別れるのである。
仕方ないのでそれらも考えようかと思ったが、ココは 「 まめっち 」 がメインなので泣く泣く省く事にする ( ちょっと逃げました )。
さてさて 「 偽三木 」 の疑わしい発言を見て、渡部さんは考える。
「 何故 『 偽三木 』 はsakkyがロロ・トマシだと分かったんだろう?それに 『 ロロ・トマシ 』 を知ってるという事は、『 偽三木 』 は 『 NSC 』 のメンバーの誰か・・・?? 」
そう考えると、「 NSC 」 活動期に 「 ロロ・トマシ 」 を嫌っていた何者かが 「 三木 」 を名乗り、彼に対して何らかの攻撃を加えようとしている事くらいは把握できたはずだ。
言い換えれば、「 希望の世界 」 をロロ・トマシが乗っ取った事で、「 希望の世界 」 を舞台に 「 NSC 」 の管理人とメンバーの争いが生じかけている事をこの時点で予想できるのだ。
その辺を、渡部さんはそこまで気付いたのかどうかぁゃιぃ所である。
さて、もしも 「 偽三木 」 の発言を見逃していたら・・・・・。
すぐにまめっちの妖艶な 「 ウフフ 」 という笑い方で流されているので、見る事の出来る時間はごく限られている。
でも、渡部さんと早紀ちゃん、二人もいるので、交代で監視してログをとっておいたんだろうな。
とりあえず、まだまだ引っ掛かる点があるのだが、それをするとまめっちの活躍を発表する場が少なくなるので、申し訳ないが省略させてもらう事にする ( メッチャ逃げました )。


早紀との接触
 以前からのまめっちの願望。
それは、憧れのsakkyこと岩本早紀ちゃんと会うことであった。
 そして、とうとうそのチャンスが巡ってきた。「 三木 」 君の計画した 「 ゲリラオフ会 」 のおかげで。
早紀ちゃんと会える機会が再び訪れたまめっちにとって、今回の参加は即座に決定したのだろう。
sakkyの来る確率が1%でもある限り、まめっちは諦めない。僕はそう信じたい。
きっと、その書き込みを見た日から、興奮の余り眠れない夜が続いたことだろう。
「 当日はタキシードがイイかな。それとも 『 ゲリラ 』 だからやっぱ迷彩服がイイかな。意表を突いて、羽織袴にしようかな♪」
と、鏡を前にして悩むまめっちの姿が目に浮かぶ ( 浮かぶ? )。
 さて、今回はちょっと趣向を変えて、まめっちが 「 ゲリラオフ会 」 の時に日記をつけていればこの様な内容になるのではないか、といった 『 架空・ボクの日記 』 形式で述べていこうと思う。
 尚、ここでは 『 カイザー日記 』 に書かれていたことが全て正しいという事を前提としている。
また、多少まめっちのキャラとは違っている部分があるかも知れないが、その辺は見逃して頂きたい。


9月15日 ( 水 ) ゲリラ

今日は 「 三木 」 君が計画した 「 ゲリラオフ会 」。
あぁ。今でもボク興奮してる。思い出すだけでホレボレしちゃうよ。
残念ながらサキちゃんには会えなかったケド、今日のボクの輝いてた姿をいつか知ってもらうために、ボクの勇姿を日記に残しとこ。
次のオフ会でサキちゃんに読んで聞かせてあげて、ボクにホレ直して、二人は見つめ合って・・・・・ウフフフウフ!
張り切って書いちゃお!!

午後12時過ぎ。
ボクは目印のベルを持って、悪の権化 「 カイザー・ソゼ 」 を倒すべく横浜駅に降り立った。
今日は誰が来るのかな。 「 三木 」 君は?・・・どーでもいい。
「 カイザー 」 君は?・・・来たらヤる。
「 sakky 」 は?・・・サキちゃんは・・・・・!!
そう。誰よりも早くサキちゃんを見つける為に早めに来たんだよネ。
それにしても本物のサキちゃんはドコに行っちゃったんだろう??掲示板にも書き込まないなんてボク寂しいよぉ。
やっぱカイザー君を怖がってるのかな。許すまじ、カイザー・ソゼ!!
でも、もう大丈夫ダヨ!ボクがヤッつけてあげるからね!!!
「 気 」 のオーラを身にまとい、ヶィヵィしながらブラブラ歩いていると、階段付近にベルを付けた人影が!
もしかして・・・・・ひょっとしてサキちゃん!?!?
ボクは人ゴミをかき分け、走って行って、声をかけた。
「 ねぇ君、そのベルさ。もしかして 『 希望の世界 』 の人? 」
すると、ソイツは少しとまどって答えた。
「 そうですけど・・・。」
低く、鋭く突き刺さる。
変声期を過ぎた、低い声が。
でもでも、よくよく見ると、サキちゃんじゃないよぉ!騙しやがってえ!
それに、この容姿は・・・・・中学生・・・?と言う事は・・・コイツが 「 カイザー・ソゼ 」 ??
さすがのボクもまだ確信は持てなかった。
ターゲットを確認しないでヤッちゃうと、この前みたくやっかいな事になるからネ。
とりあえず、ボクはソイツの正体を見極め、必要とあらば消すことにした。
「 あの・・・名前は・・・? 」
生意気にもボクより先に質問してきやがった!こーゆー時は自分から名乗るのが常識だっつーの!!
全く。最近の若いモンは教育がなってないなあ。ぷんぷん。
怒りを悟られないように、ボクはいつも通り爽やかに答えた。
「 ああごめんごめん。自己紹介してなかったね。僕はね、昔よく書き込んでた 『 えんどうまめ 』 だよ。 」
「 えんどうまめ 」 という雷名を聞いたからか、ソイツはびっくりしてたようだった。
うふうふ。こんな名もない厨房君にもボクの名前が知られてるなんて☆ちょっと見直しちゃった ( ボクを )。
それにしても、やっぱコイツ邪魔。サキちゃんが来たら二人っきりになれないじゃんかよぅ。
幸い時間はまだある。ボクはソイツを連れ出す事にした。確か、ちょっと行った所に人通りの少ない道があったはずだからね。
ベルをかざし、「『 希望の世界 』 ご一行行きマース 」 と叫んで歩いていった。
待ち合わせ場所の改札口前を避けて、一歩一歩処刑場に向かう。タケシをヤッた時の興奮が再びボクを襲う。
興奮を抑えられずに、ボクは聞いた。
「 それでさ、君は? 」
「 は? 」
ココでも、教育の悪さが!!人の話しちゃんと聞いとけヨ!!
でも、ボクはここで怒るわけにはいかない。周りの民衆がアツイ眼差しを送っているから。
仕方なく、もう一度優しく聞いてあげた。まめっちったら、優しぃー!!
「 だから君のハンドルネームだよ。あそこじゃ何て名乗ってるの? 」
暫く黙ったあと、ソイツは答えた。
「 K.アザミ 」
アザミ!??萌えかけてたのに、正体がこんなガキだったなんて!!!
半信半疑だよー!驚天動地だよー!!
でも、コイツがカイザー君じゃないと決まったワケじゃない。二役を演じてた可能性もありけり。
ボクは冷静さを取り戻し、話を続けた。
「 でもねぇその気持ちわかるよ。うん。男ってさぁやっぱ女に憧れるワケじゃん?ねぇ? 」
これは本当。今でもボクの中の 「 TOMO 」 ちゃんは容姿端麗、才色兼備だもんね。
さすがにサキちゃんにはかなわないけどさ♪
ボク達はモアーズの方に歩いていった。運良く、人混みで改札は見えない。
「 K.アザミ 」 はボクを疑いもせずについて来てる。そろそろだね。
ボクはさり気無く、「 K.アザミ 」 に尋ねた。
「 あ、君ってさ、中学生? 」
「 はい、中学3年です。 」
間違いナイ。中学3年、そして電話での声。コイツが、「 カイザー・ソゼ 」 だ。
殺意の波動がボクの体を支配する。今ならラオウも倒せるヨ。
モアーズを横に見ながら、本題に入った。
「 ところでさぁ他の人たちってどんな人なんだろうね。 」
「 他の人? 」
カイザー君はとぼけた。コイツ、やっぱ人の話し聞いてネェよ!!
sakkyがボクに会いに来るって言えよ!!
サキちゃんの事を考えたら、再び興奮してきた。もう、抑制できない。
「 そうそうそうそうそうそう他の人他の人他の人。特にさささsakkyさんについてはどう思いますか? 」
ちょうど、処刑場に到着。立ち止まって、返事を待った。
「 sakkyさんは・・・別に・・・僕は 」
プチン!キレた。 「 別に 」 って何だよぉ!どうでもいいって事かぁぁ??
怒りにまかせて、カイザー君を突き飛ばした。あの時の感触ってば、カ・イ・カ・ン♪
でも、その時のボクは暴走してた。やっぱ、止められない!
「 わかってんだようお前がカイザー・ソゼだろ違うのか違うのか? 」
さらに叫んだけど、ボクは急に不安になった。
もしも、こいつが別人だったらどぅしょぅ。警察に行ったら、この状況では言い逃れできないよお!
自分でも顔が歪むのがわかった。前の事件があってから、どうやら気が小さくなったみたい。
だけど、飛ばされてもポケットに手を入れている姿が目に入って、そんな不安は一気に消し飛んだ。
いつまでも余裕ぶりやがってえ!覚悟しやがれ!!
「 お前が変な事するからサキちゃんいなくなっちゃったじゃないかよぉ!!! 」
もう一度突き飛ばしてやった。カイザー君のベルがとれるほどのダメージ!!弱えクセに粋がんじゃネェよ!!!!
ボクがトドメを刺そうとした、その時。
「 ちょっと!何してるのよ! 」
突然、女の人が現れた。マズイ!!ここで目撃されるワケにはいかない!!!
ボクは颯爽と身をひるがえし、疾風の如く走り去った!!
走り去ろうとしたけど、女の人の顔が見たくて、一度戻ったんだけどね ъ( ゚ー^) ⌒☆
うむ。なかなかカワイイ。なんでカイザーなんかが、あんな人と話せるんだよぉ!!
と思ったけど、ココで捕まるわけにはいかない。
ボクは女の人にウインクをお見舞いして、自家用自転車で帰った。
女の人も途中まで追って来てたみたいだけど、ボクに追いつけるわけないよ。
それとも、ボクに惚れちゃったとか?ボクにはサキちゃんがいるからダメだよお。
または、ストーカーだったりして!!きゃー!ストーカーコワイコワイ!!
さて、今日は疲れたからもう寝よっと。
オヤスミナサイー。


宮谷さん並びに純粋なファンの皆さん、ごめんなさい〜!!!
かなりフザけてしまいました。こんな事は最初で最後にします。

と、言うことでまめっち側からみた 「 ゲリラオフ会 」 はこんな様子のハズだったのだが、幾つかの疑問点があるため、一つ一つ検証してみよう。

1.
オフ会以前の問題として、まめっちは 「 K.アザミ = 風見 」 という事を知らなかったのだろうか。
まめっちはハッキングを実行して、カイザー君の電話番号まで知り得ている。と言うことは、カイザー君の本名が 「 風見 」 ということを知っていたはずだ。
しかし、ゲリラオフ会では 「 K.アザミ 」 が男だと知って驚いていた。つまり、この時点でまめっちは 「 K.アザミ = 風見 」 の式が解けていなかったのだ。
あの 「 オクダ 」 ですら本能的に 「 風見 」 の名を 「 アザミ 」 と重ね合わせて嫌がっていたというのに・・・・・。
って事は、まめっちはオクダよりも・・・・・・。
いや。そんな事はない。まめっちは気付いていたはずだ!
カイザー君が 「 K.アザミ 」 を創り出した理由は知らなかっただろうが、カイザー・ソゼとロロ・トマシ、K.アザミ、sakky、そして風見が同一人物といった事実は把握していたのだ。
となると・・・・・。
カイザー君にハンドルネームを問い掛けた時点で、まめっちは 「 K.アザミ 」 という答えが返ってくることを予測できていたことになる。
何故ならば、本名やsakkyとは名乗り得ないし、カイザー・ソゼとも 「 希望の世界 」 の敵みたいな者なので名乗りはしない。
となれば、残った答えられるHNは一つ。「 K.アザミ 」 だ。
カイザー君の返答に、素晴らしいリアクションで驚いたまめっちは、実は演技派なのかも・・・(?)。

2.
もしも、カイザー君がまめっちよりも先に 「 三木 」 君に会っていたとしたら・・・・・?
カイザー君が 「 まさかえんどうまめさんが来るとは思わなかった 」 ように、誰が何時に来るかは予測できないのだから、この可能性もあっただろう。
カイザー君が、ゲリラオフ会から帰ろうとしていたのが、1時5分。その少し前に 「 ワタベ 」 さんが現れている。
ということは、軽く見積もって 「 ワタベ 」 さんは12時50分頃には待ち合わせ場所に来ていたと考えられる。
つまり、カイザー君が電車一本でも遅らせていれば、「 ワタベ 」 さんとほぼ同時刻に待ち合わせ場所に到着していたのだ。
そこで、カイザー君とワタベさんが、まめっちよりも先に出会っていればどうなるか、である。
お互いが付けているベルを見つけ、二人は自己紹介を始める。

カイザー君 : 「 あの・・・名前は・・・? 」
ワタベさん : 「 私は 『 渚 』 よ。貴方は? 」

そう。このゲリラオフ会で 「 ワタベ 」 さんは 「 渚 」 と名乗るつもりだったのだ ( 『 サキの日記 』 9/9 )。
恐らく、誰にも騙られていない 「 渚 」 となることで 「 三木 」 でもなく 「 sakky 」 でもない、第三者的な立場で事の一部始終を見届けるつもりだったと思われる。
では、カイザー君は何と名乗るつもりだったのだろう。
彼のゲリラオフ会における目標は 「 三木 」 に会い、自分に関わる事を止めさせること。
それに固執しすぎてターゲットを 「 三木 」 だけに絞り、他の人が来るかどうかは考慮していなかったのだ。
ならば、この時も 「 K.アザミ 」 と名乗ったのだろうか?
そもそも、「 ゲリラオフ会 」 の目的は何だったのだろう?
表向きは 「 希望の世界 」 の住人やROMってる人に関わらず、その人達との親睦を深める為だが、早紀ちゃんと渡部さんの目的は全くの別物だったろう。
それは 「 偽sakky 」 と 「 偽三木 」 のあぶり出しである。
彼等をおびき寄せる 「 エサ 」 が不十分なのは否めないが、これは仕方ない。 「 エサ 」 となる材料がないのだから。
となると、「 K.アザミ 」 と名乗って 「 三木 」 君を待つカイザー君と、「 渚 」 と名乗り 「 偽sakky 」 「 偽三木 」 を待つワタベさんは、お互いが待ち望んでいる相手と気付かないまま、オフ会を終えていくという構図になってしまう。
つまり、ワタベさんと会っても、本物の 「 三木 」 だとは分からないままで計画していた事は実行できないのである。

3.
もう一つのパターンとして、まめっちがカイザー君より先に 「 三木 」 と会う可能性もある。
この場合、ワタベさんは上記のように 「 渚 」 と名乗り、まめっちは 「 えんどうまめ 」 と名乗る。
「 えんどうまめ 」 と聞いたワタベさんこと早紀ちゃんは驚愕するだろう。
自分に対して異常なまでの愛情を注ぎ、今では警察に捕まっている筈の人物が目の前にいるのだから。
しかし、早紀ちゃんは 「 渚 」 と名乗っているため、当事者たちしか知らない 「 風俗店での一件 」 を尋ねるのは非常に危険だ。
いらぬ刺激を与えぬように、上手く 「 渚 」 を演じる事が、早紀ちゃん自身の身を守る最善の策である事は言うまでもない。

さて、まめっちにとってのこのような不確定な選択肢を省くことが出来る手段が1つだけある。
それは、「 カイザー君の家からつけていく 」 といった方法である。
ハッキングによってカイザー君の本名や電話番号を知れたまめっちは、当然住所も割り出したはずだ。
なら、後は簡単だ。
ゲリラオフ会当日に風見宅を張り込み、オフ会へ出かけるカイザー君をつける。
待ち合わせ場所付近で、偶然を装い、声をかければ成功である。
後は、まめっちの巧みな話術で例の狭い道に誘い込めば、確実にカイザー君のみを連れ出せる。
書かせてもらった日記の内容とはかなり異なってしまうが、賢いまめっちの事。
安全性の高い計画を練り、実行したと信じたいものである。
また、まめっちは未だ気付いていないが、この 「 ゲリラオフ会 」 こそが、まめっちと早紀ちゃんが実際に会った唯一の出来事である。




サキの捜索
 「 早紀さん、会いに行きます。 」
 10月11日に 「 カイザー・ソゼ 」 の名前で書き込まれた、この内容を見てまめっちはどう思った事だろうか。
まだサキちゃんに会おうとしてやがる。やっぱあの時ヤッとけば良かった。
恐らく、この様な考えが巡っていただろう。
 「 ゲリラオフ会 」 を終えて、約一ヶ月。
サキちゃんの情報を何も得られないまま過ごしてきたまめっちは、ここで初めてカイザー君が何らかの情報を得ている事に気付く。
また、この時点でまめっちは 「 サキ 」 ちゃんが入院している事を知らない。
という事は、まめっちは、カイザー君がサキちゃんの家 ( 岩本家 ) へ行くと思ったはずだ。
以前、まめっちはサキちゃんの家の場所は見当がついたと言ったことがあった。
これが本当ならば、その地域一帯をシラミつぶしに探し、岩本家を見つけだそうと、パトリシア号で奔走した事だろう。カイザー君よりも先に会うために。
 さて、ここで一つ疑問。
まめっちは、カイザー君がサキちゃんに会って何をするのか分からないはずである。
これをどの様に考えていたのだろう。
ネットの中だけでなく、現実でもサキちゃんを追いかけて汚そうとしている。
そんな所だろうか。
 ハッキングを見破られ、日記を読めなくなったまめっちは、カイザー君が 「 偽sakky 」 としてではなく、早紀ちゃんのいない間の 「 代理のsakky 」 として 「 希望の世界 」 を管理していく事にしたのを知らなかった。
つまり、まめっちはまだカイザー君が遊び半分で 「 希望の世界 」 を弄っていると思っていたのだ。
そんなカイザー君がサキちゃんに会いに行くと言うのだから、まめっちにとってはサキちゃんを守らねばならない強い義務感を感じただろう。
 となると、遠藤智久からサキちゃんを守ろうとしているカイザー君と、カイザー君からサキちゃんを守ろうとしているまめっちの考えは、全く正反対である。
また、まめっちにはそのついでに、警察に捕まったという 「 汚点 」 を知っているカイザー君を消すという計画を便乗させていたかもしれない。
 そんな時、サキちゃん本人からの書き込みが。
「 私は入院しています。病院の名前は・・・・・ 」
 これによって、サキちゃんが自宅ではなく病院にいること、そしてそれが自分へのSOSであることを感じ取ったまめっちは奮い立つ。
が、不思議な事に、まめっちは愛しのサキちゃんに会いに行く趣を 「 カイザー・ソゼ 」 の名前で書き込んでいるのだ。
これは何故だろう? 「 えんどうまめ 」 では駄目だったのだろうか?
これに関しては未だ適切な解釈が得られていない。
 もしも何か意見のある方は遠慮なく掲示板にでも書き込んでもらいたい。

 10月15日。
 サキちゃんの入院している精神病院の場所を突き止め、病院へと足を踏み入れたまめっち。
どうして精神病院にサキちゃんが入院してるのか、疑問に思ったことだろう。
 しかし、カイザー君と同じようにサキちゃんに会えばその理由も分かると考えたまめっちは病院の中へ。
そして面会を申し込みに行くが、敢え無く失敗。
翌日もカイザー君を見つけ、サキちゃんに会う方法を尋ねたが、これも逃げられて失敗してしまう。
 さて、これに関して 『 カイザー日記 』 と 『 サキの日記 』 の両方から見た場合の補足を書いておこう。
説明しなくても読み取れる事なので、補足というより蛇足になるだろうが、一応。
 まず、まめっちが病院に行って2日目。カイザー君と再会した時である。
この日 ( 10/16 ) カイザー君はまめっちとの会話で、改めてまめっちが早紀ちゃんにとって危険人物である事、そして早紀ちゃんに会うために 「 中 」 へ入ろうとしている事を知る。
そこでカイザー君がとった行動。それが 「 K.アザミ 」 のメールだ。
記憶障害で 「 中 」 にいるサキちゃんと、そのサキちゃんに会おうとしているまめっちとカイザー君。
 ここで、もしもまめっちに気付かれる事なくサキちゃんの記憶を取り戻させ 「 外 」 に出せればどうなるだろうか。
そう。「 中 」 にサキちゃんがいると思い込んでいるまめっちは試行錯誤を繰り返して悩んでいる間に、サキちゃんを 「 外 」 に連れ出せば、まめっちが 「 中 」 に入る頃には安全な場所へ逃す事ができるのだ。
この 「 すれ違い 」 を狙ってカイザー君は 「 K.アザミ 」 としてサキちゃんの記憶を戻すべくメールを送ったのだが、それはサキちゃんをより 「 中 」 に縛り付けるという皮肉な結果になってしまったのだが・・・・・。
そんなカイザー君の作戦を知る由もないまめっちは、自分しか頼れる者がいないと考える。他人に頼るばかりでは、いつサキちゃんに会えるか分からないのだから。
 そして行動を起こすのだが、まめっちはカイザー君に「中」への入り方を思いついた事を告げた日にソレを実行せずに、1日待っている。
何故だろうか?
 カイザー君とまめっちはお互いを敵対視している。
まめっちが 「 中 」 に入るのをカイザー君が阻止しようとした様に、まめっちもカイザー君が自分より先に 「 中 」 に入ろうとすれば、それを阻止しようとするだろう。
もし、まめっちがこう思っており、10/19・・・・・まめっちが 「 中 」 への入り方を思いついた事をカイザー君に話した日に実行したとする。
 そうなると、カイザー君はまめっちを阻止しようとする。この時は勿論、中学生のカイザー君がまめっちに敵うハズがないので武器を使用するだろう。
ナイフを持って来ていないカイザー君にとって武器になり得るモノ。それは、傘だ。
その日は日記によると雨天で、当然ながら傘を持って来ていただろう。
まめっちがカイザー君を襲えば、カイザー君は傘で迎え撃つ。そうなると、まめっち側も妖刀乱舞までとはいかなくても、それに近い技を使わざるを得ない状況になる。
 しかしその場合、万一殺傷沙汰になれば 「 中 」 に入るどころか、ブタ箱に入る可能性だってある。
目撃者も多数おり、襲いかかったのがまめっちであれば、カイザー君がまめっちを傷つけたとしてもそれは正当防衛と見なされてしまうであろう。
そうなればサキちゃんに会う事は不可能である。
こういう事を考慮して、次の日に計画を持ち越したのだろうか?
 しかししかし、翌日もあいにくの雨なのである。
前日に傘を持って来ていたとすれば、この日も当然持ってきただろう。
 となると、計画実行を次の日に持ち越してもあまり意味がないのだ。
勿論、この物語はリアルタイムで進行している為、その視点から見た場合、翌日の天気などは完璧に予測できる訳もないので、仕方ないのであるが・・・。
 さて。では、何故次の日にしたのか。再度他の可能性を探ってみよう。
一番単純なのは、「 カイザー君が逃げ出したから 」 だろうか。
まめっちが話している途中にカイザー君が逃げ出し、追うのが面倒だったので仕方なく次の日に持ち越した。
もしくは、「 狂ったフリをして 『 中 』 に入る 」 作戦を思いついたのが、カイザー君に会う直前だったのかもしれない。
非常に慎重かつ狡猾なまめっちは、閃いたばかりの作戦に抜かりがないか確認し、一連の展開を想定・予測し、完璧に遂行する為に考える時間が欲しかった。
 そこで、1日かけて作戦を再確認して、どの様な行動で医者を騙せるかを熟考し家でも熱演していた、という考え方も出来る。

 結果、因縁のカイザー君をボコって、「 サキ 」 ちゃんに近づけたのだから、まめっちにとっては素晴らしい作戦だったと思われる。
ただ、一歩タイミングを外せばカイザー君に刺され、話の展開が変わっていた事も事実だろう。
成功したからいい様なものの、ちょっと危険な策略であった。
 ちなみに、僕は当時この 「 狂って入る 」 という方法は全く思いつきませんでした。
「 さすがまめっち 」 とエールを送っておこう。


意気消沈
カイザー君を出し抜き、どうにか 「 中 」 へ入ったまめっち。
医師の前では狂ったフリをして、そうでない時は必死に 「 サキ 」 ちゃんを捜していたと思われるのだが、残念ながらカイザー君とサキちゃんの日記からでは具体的なまめっちの行動を読み取る事ができない。
だが、とりあえず出来る範囲で想像してみよう。
まめっちが 「 中 」 で生活していた期間は 10/20 〜 10/26 又は 10/27 の約1週間である。
 まず 「 中 」 へ連れて行かれたまめっちは、ある病室に収容されただろう。
そして、誰にも監視されていない時に 「 中 」 を歩き回り 「 イワモトサキ 」 と書かれているはずの部屋を捜した。
が、探せど捜せどそんな病室はなく、頭を抱え込んだことだろう。
 恐らく病室のドアにはフルネームではなく、苗字だけの表札がかかっていたと思われる。
何故ならフルネームで書かれていた場合 「 岩本亮平 」 と表記され、「 サキ 」 ちゃんを混乱させる可能性もあり、さらにカイザー君が 「 サキ 」 ちゃんに会いに行った時、ドアを開き対面する前に気づくはずだからである。
 それを踏まえた上で考えていくと、当然まめっちはその 「 岩本 」 の病室を張り込んだはずだ。
しかし、その病室から出てきたのは、長髪の青年であった。
が、亮平君はカイザー君の日記から見るに美形らしく、亮平君自身も早紀に似た 「 女顔 」 ということなので、眼鏡をかけているまめっちも一瞬は亮平君を 「 サキ 」 ちゃんと見間違えたと思われる。
 しかも小柄で荒木さんが変装できるほどの体格なのだから、見間違うのも無理はないだろう。実際、カイザー君もそうだったのだから。

 で、10/26。 『 サキの日記 』 でまめっちが登場する。
この日の出来事を分かり易いように表にして、時間順にまとめてみよう。

カイザー サキ
「 外 」 から 「 中 」 へ入る 健史と亜佐美の言い争い
移動 亜佐美を捜し、部屋を出る。
まめっちを目撃
「サキ」の部屋の前でまめっちを目撃 亜佐美の捜索
部屋に入りまめっちが去ってから 「 アザミ 」 を発見
健史、書き置きの為 「 サキ 」 の部屋へ。
カイザーとの遭遇。
健史に連れ出され 「 外 」 へ 部屋に戻る。 「 アザミ 」 の消失。

 こんな所だろうか?
本当に分かり易かったかどうかは置いておいて、カイザー君とサキちゃんは正に紙一重のタイミングですれ違っている事がお分かりいただけるだろう。多分。
 で、この時の 『 サキの日記 』 に
  「 途中、何かブツブツ言ってる男の人がいました。
    私の名を呼んだ気がしました。でも気持ち悪いので近づきませんでした。 」
とある。
 これは非常に微妙な距離だ。「 近づいていない 」 ながらも、独り言の中の 「 サキ 」 という単語を聞き取れる距離なのである。
 この時まめっちが何を独り言で言っていたのかは不明だが、サキちゃんを追って 「 中 」 に入ったのだから、「サキ」と呟いても不自然ではない。
つまり、サキちゃんが名前を呼ばれたというのは正しいと考えられる。
 また、この二人の距離が実際に何メートルとかというのは、この際問題ではない。
「 近い 」 距離というのは十人十色なのだから、定義できるはずもないだろう。
 しかし、「 サキ 」 という単語を聞き取れるくらいの距離ならば、まめっちも 「 サキ 」 の存在に気づいたのではないだろうか。
だが、その人物が男であると知っていたからこそ、相手にしなかった・・・・・つまり 「 中 」 に入って 「 サキ 」 ちゃんを捜索していた間に、「 岩本 」 の病室に入院している人物は早紀ではない、同姓の男だということを一度確認していたと考えられるのだ。

 さてその直後、まめっちは 「 岩本 」 の病室に向かうのだが、この行動は上記の説とぶつかってしまう。
その病室に早紀はいないということを数日にわたる調査でわかっているはずなのだが。
 それとも、病室に表札自体なかったのだろうか?
表札がなければ、どの部屋に誰が入院しているか分からないので、一つずつ調べていく形になる。それも、自分の入院している部屋の近くから。
そして6日目でようやく 「 サキ 」 のいる病室の順になり、出向く。
しかしこの場合、サキの病室には入っていないので、後にまめっちが語る
  「 どの部屋にも ( 中略 ) いないんだ。」
という証言と矛盾してしまう。
となると、少なくともまめっちは、「 サキ 」 の入院している病室に 「 早紀 」 ちゃんがいないことを確認していたということになるのだ。
 では、何故 「 早紀 」 がいないと分かり切っている部屋に戻ってきたのか。
日記を読む限りでは 「 中 」 の生活で患者同士でお互いの姓名を知る機会はないようである。
しかしそれは、互いの名前に興味がないからであろう。興味があれば、オクダのようにカイザー君の本名を聞くこともできるわけだ。
 何が言いたいかと言うと、まめっちが 「 サキ 」 ちゃんを捜す手がかりは 「 イワモトサキ 」 という名前のみであり、その名前だけを頼りに捜さねばならなかったということだ。
つまり、「 中 」 に入ったまめっちは何よりも名前を重要視していたはずなのだ。
 また、『 カイザー日記 』 によると、

  「 本当に早紀さんの部屋なのか確認せずに ( 部屋へ入った )。」

とある。
 この文章のポイントは 「 確認せずに 」 という部分だ。
この時はたまたままめっちから隠れるために急いで 「 確認せずに 」 部屋へ入ったが、もしもまめっちが現れなければ 「 確認してから 」 部屋に入れたはずである。
 要するに、部屋に入る前にそこに誰が入院しているか 「 確認 」 できるということだ。
「 確認できない 」 のではなく、「 確認しない 」 のだから。
 ということは、何度も重複してしまうが、表札はあったと見なすべきではないだろうか。
 だがしかし、そう見なしたとしても確認済みの 「 サキ 」 ちゃんのいない部屋にまめっちが戻ってきた意味が分からない。
 「 中 」 で唯一であろう 「 岩本 」 の病室が 「 見落としだったかも 」 とまめっちに思わせたのだろうか。
 または、こうも考えられる。
まめっちは 「 岩本 」 の病室に向かっていたのではなく、ただ単に歩いていただけだった。
その時、カイザー君が偶然まめっちと遭遇し、病室に隠れた。で、ドアの閉まる瞬間をまめっちが目撃していたとしたら・・・。
 この時のまめっちは早紀ちゃんのことしか頭になく、あらゆる出来事を早紀ちゃんと結びつけてしまう心理状態だったのではないだろうか。
 それならば、ドアの閉まった瞬間を目撃したまめっちは 「 もしかしたら早紀ちゃんが・・・? 」 と思ったという考え方もできる。
 この6日間ほどで、早紀ちゃんを見つけられないためにストレスや疲れも溜まっていたことだろう。
しかし、早紀ちゃんに対する想いが興奮状態を保ち続けさせていたとすれば、息づかいの激しい理由も説明できるのではないだろうか・・・( ? )。

 そして、「 岩本 」 の病室前。
 その時の状況をカイザー君が書いているので引用してみよう。

   あ゛ー
   その叫び声はなんとも弱々しく、辺りに響いた。奴の叫び声だ。
   しばらくの沈黙。その後再びブツブツ言う声が聞こえてきた。遠ざかっていく。去ったんだ。
   僕は安堵の息をもらした。

 と、このように書いてあるが、一体まめっちの身に何が起こったのだろう?
何故、「 あ゛ー 」 などという叫び声が出るのか。
 この弱々しい叫び声、沈黙、退去という一連の事柄を自然に繋げられる状況を考えてみよう。

 まず最初に考えられるのは、この時に岩本先生に見つかり 「 外 」 へと連れ出されたということだ。
サキ ( 亮平 ) の病室に入ろうとしているまめっちを先生が発見すれば、当然呼び止めるだろう。
そして、その時の回答もしくは今までのカウンセリングでまめっちが 「 ( プロから見れば ) 通常な人物 」 と見なした先生は、そのまま外へ連れて行った。
 または、過激な先生のことだから一撃でまめっちを気絶させ、ブツブツ文句を言いながら 「 外 」 へ担いでいったのかもしれない。
 後者は無茶なようだが、前者の場合 「 しばらくの沈黙 」 の説明ができていないので、実は後者の方が正しかったりして。


 かくしてまめっちは狂っているフリを見破られ、「外」へ追い出されてしまった。
このことが判明したのは10/27の 『 カイザー日記 』 によるものである。
つまり、まめっちが追い出されたのはこの日である。
もしも、その日以前に追い出されていれば、病院にいるはずがないだろう。
早紀ちゃんに再び騙されたと思い、そのショックと疲れで 「 嫌な思い出 」 のできた所にわざわざ戻るとは思えない。
 となると、追い出された直後にベンチに座り落ち込んでいたと考えざるを得ない。
前日に追い出され、一晩中泣いて疲れていたとも考えられるが、さすがにそれは考えにくい。

 さて、『 カイザー日記 』 には、ファンには耐え難いまめっちの哀れな姿が描かれているが、その中のまめっちの痛哭で一つ疑問があるので取り上げておこう。

   ねぇ。もしかして早紀ちゃん、僕の事キライなのかな?
   だから嘘の居場所を教えたのかな?

 これを読んで何か気付くことはないだろうか。
これは早紀ちゃんは、まめっちがカイザー・ソゼを騙っていたのを知っていたということを前提とした発言になっているのだ。
つまり、まめっちは 自分がカイザー・ソゼを騙っていたことが 「 サキ 」 ちゃんに見破られていた と考えていたことになるのである。
 だが、実際には 「 サキ 」 ちゃんは 「 カイザー・ソゼ 」 という人物が、風見君とまめっちの二人によって演じられていたことを知らなかった。
 ならば、どうしてまめっちは騙りがバレていたと思うようになったのだろうか。
考えるに、この理由はそう難しいことではない。
単に、疲れ果ててそこまで考える気力がなかったのだ。あるがままの経緯をそのまま言葉に発したということである。

 何にせよ、とても可愛そうな終焉であったのは間違いない。




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